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リワークとは|リワークの内容と利用のメリットを徹底解説!

デスクワークに取り組む女性

企業の規模を問わず、近年うつ病や統合失調症などのメンタルヘルスの不調により仕事を休職する人は増えています。復職を円滑に進めるためのリワークというプログラムがあり、様々な施設で提供されています。
ここではリワークについての基礎的な解説と利用するメリットなどをご説明します。

目次

ニューロワークスのリワーク支援

 

1.リワークとは何だろう?

リワークとは何だろう?

リワークとは職場復帰(return to work)のことで、主にメンタルヘルスの不調により仕事を休職中の労働者が円滑に職場復帰をするための支援プログラムのことです。

医療機関や就労支援機関の運営する施設に決まった時間に通所し、通勤訓練や職業能力回復訓練、体力回復のための運動訓練、再び休職してしまうことを避けるための再発予防プログラムを受けることができます。

 

リワークはどんな人が利用できるの?

会社に所属していて、うつ病や統合失調症などのメンタルヘルスの不調により仕事を休職している人が対象です。

休職後、徐々に症状が快方に向かい、職場への復帰を検討し始めた段階で利用する方が多いです。

企業によっては職場復帰の条件にリワーク施設の利用を義務付けているところもあります。

利用する際には障害者手帳の有無などは特に求められておらず、診断書や医師の意見書があれば利用することができます。

 

リワークの利用期間は?

リワークの利用期間は休職期間がどのくらい認められているかにもよりますが、一般的に3ヶ月~6ヶ月ほどです。

施設により違いがあり、短いものでは数週間、長い場合には数年にわたり支援をするところもあります。

施設によっては利用開始までに数週間かかるところもあるので、事前に問い合わせをし、確認しておくと職場復帰の計画が立てやすくなります。

リワークの利用に必要な期間についての詳細はリワーク施設に通う期間や利用までにかかる日数を施設ごとに解説の記事をご覧ください。

開かれたスケジュール帳

 

リワークは利用するのにいくらかかるの?

費用は運営している施設により大きく違いがあります。

医療機関 一日300円~3,000円以上(自立支援医療受給者証を所持していると安く受けられます。)
障害者職業センター 無料(公務員の利用はできません。)
就労移行支援 一日800円~1,200円程度(前年度の所得により変動します。)

出典:メンタル不調者をサポート スムーズな職場復帰のための「リワーク施設」活用ガイド https://www.njh.co.jp/magazine_topics2/gt30/2/

医療機関や就労移行支援は前年度の所得により月の上限額が異なります。

費用についてより詳しく知りたい方は、リワークを利用するために費用はどのくらいかかる?|施設ごとに徹底解説!の記事をご覧ください。

各施設により受けられるサービスが違うため、金額で決めるのではなく「自身が復職するためにどのような支援を受けるのがよいか?」を考えて決めるようにしましょう。

 

2.なぜリワークを使わないといけないのか?

リワークを使うメリット

リワーク施設を利用することはスムーズな復職の実現と再休職を防ぐことにつながります。

労働者にとって数か月離れていた職場への復帰は想像以上に困難なものです。仕事に耐えうる体力、他者とのコミュニケーション等、スムーズな復職を妨げる要因はたくさんあります。

円滑に復職をするためにも、会社に見立てた施設で訓練を実施することは再休職を防ぐ意味でも有効な手段です。

企業としては、どのくらい働けるのか?前の部署にそのまま配属してよいのか?休職した原因は解決できたのか?再度休職してしまうのではないか?等不安に感じています。

リワーク施設に通所し、そこでの訓練を通して得られる情報は復職に向けての大きな判断材料になります。

これらの情報と医師の診断を踏まえて総合的に復職可能かを判断をしていくことが再休職を防ぐことにつながります。

 

リワークを使わないとどんなリスクがあるか。再休職の原因と統計データ

うつ病などのメンタルヘルスの不調の場合、復職後の再発が大きなリスクとなっています。

平成25年度に労働政策研究・研修機構により発表された「メンタルヘルス、私傷病などの治療と職業生活の両立支援に関する調査」によると職場復帰後の再発の可能性は3割と高く、再発の割合が高くなるほど退職率が高くなる傾向にあるということです。

再発の原因は何でしょうか?

数か月仕事から離れていると、想像以上に集中力や体力が落ちています。そのため以前なら普通にこなせていた業務でも疲労感を感じることになります。

復帰後間もないうちは、職場で就業の制限や配慮があるので何とかやっていくことができるかもしれません。

しかし本人も職場も早く以前の仕事の水準に戻ることを期待し、時期を経るに従い配慮が減少していきます。

その結果、以前と同じ症状が出始め、再休職を繰り返すことになります。

再休職を防ぐためには症状の回復、体力の回復、休職に至った原因の分析と対策などやるべきことがいくつかあります。

リワークでこれらを訓練することが、再休職の確率を少しでも下げることにつながります。

 

3.リワーク・プログラムの中身について

リワークプログラムの一例

プログラム概要

リワークプログラムとは、うつ病、躁うつ病、適応障害、統合失調症などメンタルヘルスの不調を理由に休職した方を対象に、職場復帰へ向けて行われるトレーニングのことをいいます。

毎日決まった時刻に決まった場所へ通うことによる通勤を想定したトレーニングのほか、再発しないための知識学習や能力開発、体力回復を目的としたプログラムなど、復職後も再発せず働き続けることを目的としたプログラムが多数用意されています。

プログラムは個人に対して実施されるもの、集団だからこそ成立するもの、講義形式で行われるものなど、実施形態も様々です。また、各施設によっても提供しているプログラムの内容は異なります。

リワークプログラムについての詳しい説明は「リワークプログラムの内容や費用|各施設ごとの違いを徹底解説」をご覧ください。

 

 

リワークを実施している施設の種類とそれぞれの違い

リワークを実施している施設は複数あります。

数としては圧倒的に医療機関の運営するリワーク施設が多いですが、最近では民間の施設でも取り組むところが増えてきました。

障害福祉サービスの一つである就労移行支援事業所でも利用ができるようになり、サービスの選択肢が広がってきています。

 

●医療機関

主に精神科で実施されており、医学的なリハビリテーションが特徴です。

ものごとの受け取り方や考え方の癖について自覚し修正する認知行動療法はここでしか受けられません。

認知行動療法以外にも、オフィスワークの訓練や生活リズムの改善、病気の理解を深めるための学習プログラムや職場に戻ることを想定してのグループでの共同作業を行うプログラムなど、治療の一環として行われるプログラムがほとんどです。

医師に必要と認められた場合に利用することができます。

 

●障害者職業センター

障害者職業センターでは支援の対象を精神障害のある労働者本人と雇用事業主の双方としています。

労働者本人へは職場復帰に向けての生活リズムの構築、簡単な作業を通じての自己の状態の把握、復帰後の安定した勤務に向けてストレス対処法や対人コミュニケーションスキルのトレーニングを行います。

雇用事業主への支援として、職場復帰に係る労働条件、職務内容の設定や企業側への労働者本人の病気の状況、配慮すべき点の理解の促進や職場復帰後のフォローを実施します。

数は各都道府県に一か所程度と少なめです。公的なサービスのため費用は無料ですが、公務員の人は受けることができません。

 

●就労移行支援

障害福祉サービスの一つで障害のある方の就職、定着のための訓練を行う通所型の施設です。会社に見立てたオフィスビルに事業所を構えていることが多く、通勤の訓練としては最適です。

トレーニング内容も幅広くパソコンの訓練や対人コミュニケーションの訓練、セルフケアのプログラムなど多彩な内容を提供しています。最近では運動に特化したプログラムも実施している特徴のある事業所が増えてきました。

リワーク期間を利用してスキルアップもしたい人には最適な場所です。

また、復職後に定着支援を受けられるというのも大きな特徴です。定着支援とは復職決定後、企業に定着し続けることを目的とした支援のことで、通常は月1回~2回程度、支援者と面談を実施し現在の状況について相談することができます。

支援者が会社と本人の間に入り、調整を行うことで再休職を防ぐことにつながります。

就労移行支援の運営するリワークについては平成29年度より厚生労働省の見解として、企業、主治医、市区町村の判断によって利用ができるようになりました。

受け入れをしているところはまだ多くはないので、気になるサービスがあった際は問い合わせをしてみることをおすすめします。

 

4.リワークの利用から復職までの手続き

リワークを利用するための手続きを行う女性

リワークを利用するための手続き

リワークを利用するためには主治医の許可と所属する企業への確認をとる必要があります。これはどこのリワーク施設を利用するにしても必要になるため、早めに確認をしておきましょう。

各施設の利用方法は以下の通りです。

 

●医療機関

医療機関のリワーク施設を利用する場合、主治医の先生に相談してみましょう。

現在かかっている医療機関にリワーク施設があればそこを利用するのもよいと思います。現在かかっている医療機関に無い場合は主治医が変更となる可能性もありますので、その点も踏まえて相談してみましょう。

医療機関のリワークを利用する場合、自立支援医療受給者証があると料金が3割負担から1割負担に減額されます。必要であれば取得を進めましょう。

 

●障害者職業センター

障害者職業センターを利用する際は定期的に行われているリワーク説明会に参加しましょう。

障害者手帳がない場合は医師の診断書、意見書が必要になるので忘れずに用意しましょう。

注意しなければならない点として、利用料が無料のため、利用するために数週間時間が必要となることがあります。

また、満員のため利用するまで待ち時間が発生しているケースもあります。休職の残り期間と合わせて判断するようにしましょう。

 

●就労移行支援

就労移行支援を利用する際は、まず就労移行支援事業所に連絡をし、施設の見学と3日程度の体験利用をしましょう。

体験ののち、ここを利用したいと思ったらスタッフにそれを伝え、手続きに進みます。

就労移行支援を利用するためには障害福祉サービスの受給者証が必要で、これは市区町村の障害福祉課で発行します。利用したいと思った場合は、スタッフに取得方法を確認しましょう。

こちらの施設も障害者手帳は必ず必要ではなく、主治医の診断書、意見書があれば利用できます。

大体1か月程度で受給者証が正式に発行され、利用がスタートします。受給者証が発行されるまでの期間も体験利用は継続できるところが多いです。

 

リワーク利用中の手続き

リワークを利用している最中も企業の担当者には定期的に近況を報告しましょう。

リワークプログラムを受けていく中で休職に至った要因について、様々な気づきがあると思います。

それらの気づきは書面なりにまとめておき、自身の状態を伝えることで、復職に向けての計画も立てやすくなります。

リワーク施設にどのくらい通えているか、等の情報も復職の際には判断材料となるものですので、できるだけ休まずに通うことを心がけましょう。

 

復職の手続き

リワークに通い続けることで状態が安定してきたら復職を検討する時期です。

会社への復職は本人からの意向があって初めてスタートします。会社や主治医、リワーク機関の意見を参考にしながら調整を進めていきましょう。

この際に復職するのに問題ない旨が記載された主治医の意見書が必要になりますので、忘れずに取得をしておきましょう。

復職後はいきなり以前と同じ労働時間や業務量に戻してしまうと負荷が強く、再休職のリスクが高まる要因にもなります。

リワーク施設に通ったとはいえ、体力や集中力の低下、仕事のカンは鈍っているものです。

復職後は再休職せずに働き続けられることが一番ですので、業務の負荷については上司と相談の上、決定するようにしましょう。

 

ニューロワークスのリワーク支援

 

参考文献
・https://www.njh.co.jp/magazine_topics2/gt30/2/
・https://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/rousai/hojokin/dl/26_14070101-01_01.pdf
・https://www.nisseikyo.or.jp/images/news/gyousei/2017/170410/170410-01.pdf
・http://www.nivr.jeed.or.jp/download/center/practice26_3.pdf

写真素材:PIXTA、photoAC、pixabay