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うつ病 メンタル不調 食事

うつ病やメンタル不調は魚で改善できる?
覚えておきたい「ω-3脂肪酸」の効果

メンタル不調によって離職や休職された方にとって、就労や復職を目指す上でメンタル不調の改善策はぜひとも押さえておきたいポイントです。ここでは、改善策のひとつとして魚の摂取がメンタル不調にどのような影響を与えるのかという点についてご紹介します。

1.うつ病やメンタル不調に魚は効果的?

「魚は健康に良い」という話を耳にしたことがある方も多いかもしれません。さまざまな研究から、魚は生活習慣病や認知症の予防に効果があることが示されています。

それでは、うつ病などのメンタル不調に対しても効果はあるのでしょうか。魚はうつ病などのメンタル不調の改善に「効果がある」ということが示唆されています。その根拠となる複数の研究結果のひとつに、以下のグラフがあります。

上記のグラフは、各国での魚の消費量と大うつ病の罹患率の関係を表したものです。横軸が魚の消費量を表し、縦軸が大うつ病の罹患率を表しています。横軸は右に進むほど魚の消費量が多いことを意味し、縦軸は上に進むほど大うつ病と診断された割合が高くなることを意味しています。

このグラフから、魚の消費量と大うつ病の罹患率には負の相関関係があることが読み取れます。すなわち、「魚を食べる量が多い国ほど、国内での大うつ病の発生率が低い」ということを示しています。

この結果から、魚を多く食べることで大うつ病などのメンタル不調を予防できる“可能性”が示唆されます。ちなみに、大うつ病だけでなく双極性障害や双極性スペクトラム障害でも同様の結果が出ています。

なお、メンタルの状態や精神疾患にはさまざまな要因が関連するため、「魚を食べない人が全てメンタル不調になる」というわけではない点に注意が必要です。この点で、上述の研究は大局的であるとともに大胆で大雑把な調査ともいえますが、グラフから読み取れる相関関係は、メンタル不調を改善する上で大きなヒントとなります。

2.魚の何がメンタル不調に効果的?

メンタル不調に良い影響を与えているのは、魚の油です。魚の中でも特に青魚に多く含まれる「ω(オメガ)-3脂肪酸」と呼ばれる栄養素が、うつ病などのメンタル不調に有効であると考えられています。

ω-3脂肪酸は、栄養素としては脂質に分類されます。また、脂質の中でもヒトが自分自身で作り出すことのできない“必須脂肪酸”に分類されます。健康に良い魚の栄養素に関しては、DHAやEPAといった成分を聞いたことがあるかもしれません。これらDHAやEPAは、ω-3脂肪酸に該当します。

3.ω-3脂肪酸のうつ病への効果

ω-3脂肪酸がうつ病の治療に効果があるのかについて調べたメタアナリシスによって、ω-3脂肪酸には抗うつ効果があることが示されています。すなわち、魚を介してω-3脂肪酸を摂取することで、うつ病や双極性障害の罹患率を下げたり、うつ症状を改善する見込みがあることが分かっています。
もっとも、こうした結果を否定する研究もあります。ω-3脂肪酸の有効性を調査した2012年のメタアナリシスでは、ω-3脂肪酸はにはうつ病の治療効果はみられなかったと報告されています。

とはいえ、現段階では2010年以降に信頼性の高い大規模解析が複数あり、それらの中でω-3脂肪酸の有効性が示されています。また、ω-3脂肪酸を摂取することで「うつ病に対してネガティブな影響を及ぼす報告がない」という理由から、うつ病などのメンタル不調の対策として、ω-3脂肪酸を積極的に摂ったほうが良いことが示唆されます。

4.魚の摂取量の目安

メンタル不調を改善させるための目安の魚の摂取量は、1日50gと考えられています。イワシであればおよそ1匹、サバの味噌煮であれば1切れです。

2016年にうつ病の患者を含む20,000人以上の方を対象とした合計31の研究を分析したメタアナリシスでは、1日50gの魚を摂取することでうつ病発症のリスクに減少がみられました。また、1日に57gの魚介類を摂取しているグループよりも、1日に111gを摂取しているグループの方がうつ病の発症リスクが56%低いと報告している研究もあります。

こうした結果を踏まえる、毎日摂取することが効果的であることがわかります。これまであまり魚を摂取する機会がなかったという方は、まずは1日50gの魚を摂取することを心がけてみましょう。3食のうち1食でもよいので、一日でも早く始めることがメンタル不調を改善するためのポイントといえます。

5.まとめ

メンタル不調の原因は、ときに不明確であるということも少なくありません。そうした場合には、メンタル不調を改善させるさまざまな取り組みを試してみることが大切です。

上述した魚の摂取は、日常生活の中で手軽にできるメンタルケアのひとつといえます。毎日の食生活を工夫し、安定した就労・復職を目指しましょう。

自宅でのメンタルケアや就労・復職の準備が難しいという方は、就労や復職をサポートする就労移行支援事業所や自立訓練(生活訓練)事業所を活用するという選択肢もあります。
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監修者

杉浦 理砂(脳科学者)

インクルード株式会社 ブレインフィットネス研究所 ディレクター
脳科学者、工学博士(応用物理)、東京都立大学特任准教授(現任)