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体験談 オープン就労(障害者雇用)

見た目には分かりにくい障害だからこそ開示するメリット|オープン就労体験談

※写真はイメージです。

【パニック障害他|40代|事務職|正社員|現在の年収201万~400万】

パニック障害、強迫性障害、愛着障害などの不安障害を抱えながら、建築関連の事務職として勤務されているM.Kさん(仮称)。通院しやすい環境を作るため障害を開示しての就職を決意されました。オープン就労のメリット・デメリットなどを詳しく伺いました。

1.通院しやすい環境を作るため、オープン就労での就職を決意

30代になってすぐ情緒不安定な状態が続き、運転中に気分が悪くなって運転できなくなることが多発しました。
また、「鍵」や「火」などが気になって何度も自宅に戻っては確認する行為が続き、明らかにおかしかったため、心療内科を受診、そこでパニック障害や強迫性障害の診断を受けました。

再就職の際は、オープン就労とクローズ就労とで少しだけ迷いました。なぜなら、他人から理解を得られないことが多い病気で、障害を開示することで偏見の目で見られることがあるからです。見た目には分かりづらい病気なので仕方ないと考えています。

最終的にオープン就労にしようと思った理由は「通院しやすい環境」を作るためです。見た目では分かりづらいからこそ、はっきり伝えておかないと、いざ具合が悪いときに休みにくいのではないだろうかと感じました。
正直なところ、当初は少し投げやりな気持ちもあり、「これで不採用になるならそれでもいい」という感情も少しはあったかと思っています。

いずれにしても、病気がある場合、長く働くことを考えると、隠していると大変なことが多いように思っています。

2.選考では「普通であること」を心がけました

選考の際は「普通であること」を心がけました。
精神面で不調があるとはいえ、発作などが起きておらず気持ちが安定していれば「普通」だということをアピールしたいと考えました。採用する側も、その方が不安なく採用に至るのではないだろうかと考えたからです。選考の際、病気についてはあまり深くつっこまれることはなかったと思います。

3.オープン就労のメリット・デメリット

正直、現職に関しては特別な配慮を受けているわけではありません。病気が話題になることもありませんし、労働環境に関しても特別な配慮はありません。ただ、有給休暇を使って病院に通院する際は理解を得られています。

個人的には普段はこのくらいの配慮で良いと考えていますが、「障害を開示していて良かった」と思う出来事もありました。それは通勤途中に発作を起こして、運転を続けられなくなった際、職場に電話をして「発作で具合が悪い」ということを伝えると、スムーズに休みをもらうことができたときです。その日はちょうど薬もなくなりかけていたので、そのまま病院に行くことができました。事前にパニック障害があることを伝えていたからこそだと感じています。

デメリットに関して言うと、「見た目には分かりにくい」障害の場合は、「少し変わったひと」「病気があるひと」といった扱いを受ける割に、あまり特別な配慮がないというのがデメリットです。これは職場にもよるかもしれませんが、私の職場では自分の障害に対してピンときている方は少ないように思います。

当初は「甘え」というような発言もありましたし、黙っていれば良かったかな、と思うこともありました。

4.最後にオープン就労とクローズ就労で迷っている方に一言

正直なところ「どちらがいい」とは言いにくいです。お休みの都合などで病院に通いづらかったり特別な配慮が必要だったりする場合は、話すことによるメリットもあるのではないだろうかと思っています。

私の場合、現在の事務職は「慣れている」という理由で応募をしたため、特別なやりがいを感じるわけではありませんが、ただ、毎月安定した収入があるのは精神的には安心します。いつかは、もっと個性を大事にしてくれる企業で働けたらいいなと思っています。

皆様のお仕事がうまくいきますように。

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【参考文献・参考サイト】

(写真素材:PIXTA、photoAC)