ニューロワークスTOPへ

うつ病で休職|休職する期間やお金の問題について

日々の業務への疲労やストレスが原因でうつ病となり、やむなく休職を検討してはいるものの、うつ病で休職した場合の休職期間がどのくらいなのか、また休職期間中は給与が支払われるのかなどが気になりますよね。今回は妥当な休職期間や、期間中のお金の問題について解説していきます。

目次

ニューロワークスのリワーク支援

1.うつ病で仕事を休職、休職期間はどのくらい?

うつ病で仕事を休職、休職期間はどのくらい?

休職制度とは?

このまま就業するにあたり、不適当な理由がある場合、解雇されることなく雇用関係を継続したまま、一定期間の労働を免除される制度です。

大まかに病気・事故・起訴・調整とありますが、今回は病気の場合について詳しく説明していきます。

休職期間の上限は企業によってさまざま

休職の期間に法的な定めはなく、各企業にゆだねられています。

休職する期間は症状や就業年数によって決められることが多く、病気での休職の場合は「6か月~1年未満」となること多いようです。
症状が重かったり就業年数が長い場合には2年以上の休職期間を与えられることもありますが、なかには数か月程度の休職期間となることもあります。

休職制度がない企業や、就業年数が規定に満たない場合には休職期間を設けることができないこともあります。

休職期間中の過ごし方は?趣味や外出、旅行はしていいの?

うつ病などによる休職の場合、休職期間は療養のために与えられたものになります。

休職期間中は、まず療養をしっかり行うことを第一優先に考えましょう。

しかし症状がある程度回復してくると、趣味に時間を使ったり、旅行に出かけたりしたくなることもあるでしょう。
とはいえ、「休職しているのに好きな事をやっていたら申し訳ない……」という気持ちも先立ちますし、休職期間中に好きな事をしていいのか気になりますよね。

実際、休職中は療養に専念するという前提もありますが、旅行や趣味の時間を持つことは精神疾患の療養として有効な場合もあります。
また、企業側も趣味や旅行に行ったからと言って懲戒などの処分できませんが、職場のルールとして好ましくない場合もありますので、ルールを確認し問題なければ自分の体調を見ながら、時には外出を楽しむのもいいでしょう。

ただ病状を悪化させるような過酷なスケジュールでの旅行や、慣れない環境での新たな趣味を始める場合は注意が必要です。
また、旅行先で突然体調が悪化する可能性もあります。旅行など普段と異なる行動する場合は主治医にも相談することをおすすめします。

2.休職期間のお金の問題について?

休職期間のお金の問題について?

休職期間中に企業から支払われる給与や手当について

気になる休職期間中の給与支払いについても企業によりさまざまです。
一定の期間は満額支払われる企業などもありますので、まずは企業に確認してみましょう。

企業側が休職期間中でも給与を保障してくれる場合は何の問題もありませんが、給与が支払われない場合は、公的な制度を利用することができます。
公的な制度からの給付は、病気になった原因によって以下のパターンに分かれますので条件を確認し申請の手続きをしましょう。

・仕事が原因で休職した場合。
以下の4つの支給の条件を満たしていれば、休業(補償)給付を受け取ることができます。

条件1:業務上または通勤途中の災害による怪我や病気により療養している。
条件2:その療養のために、労働することができない。
条件3:労働することができないために、賃金を受けていない。
条件4:待機期間(3日間)を満了していること

休職から3日間は労働基準法に基づき企業から休業補償が出ますが、それ以降は病気になる前の8割[休業(補償)給付6割+特別支給金2割]を受け取ることが出来ます。

申請は、所轄の労働基準監督署になりますので、労働基準監督署のWebサイトをご覧ください。
出典:就業規則の竹内社労士事務所|休業(補償)給付・休業特別支給金

・仕事が原因ではない場合、上記以外の場合。
社会保険に加入していて、以下の3つの条件を満たしていれば、傷病手当を受け取ることができます。

条件1:療養のため、労務に服することができないこと。
条件2:継続して3日間の待期を満了していること。
条件3:報酬の支払いを受けていない、またはその支払額が傷病手当金より少ないこと。

支給金額は、支給開始日以継続して3日間の待期を満了していること前の継続した12ヶ月間の各月の標準報酬月額を平均した額)/30日×2/3を受け取ることが出来ます。
※支給開始日以前の期間が12ヶ月に満たない場合は下記1.2.の少ない方の額を使用して計算されます。

1. 支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額
2. 28万円

出典:就業規則の竹内社労士事務所|傷病手当金

申請は、全国健康保険協会のWebサイトから申請書をダウンロードし、申請することができます。

詳細は全国健康保険協会のWebサイトをご覧ください。

3.休職期間後の復職や退職について

復職・退職の判断は焦らず、症状の回復を待って判断しましょう

企業での地位、はたまた家族のこと、収入のこと、将来のこと、またこの企業に戻ってもいいものか、思い切って退職して次の企業を探したほうが良いのではないか……。

色々と先を考えては不安に思ったり焦ったりするかもしれません。

ですが焦りは禁物です。
休職後の間もないうちは、まずは療養に専念しましょう。
ある程度回復してきたタイミングで、休職に至った原因を分析し判断していきましょう。
その際、自身の症状について正しく理解することも大切です。
どうして病気になってしまったのか、そのストレスの原因とは、そこから自分自身の課題や気づき、復帰にあたり企業へお願いしたいことが見つかるかもしれません。

一度落ち着いて自分を見つめ直す意味でも、休職期間中はまず療養に専念し、療養後に自分の方向性を見出していくことをお勧めします。

復職は人事・医師に確認の上慎重に行いましょう

2017年の厚生労働省の調査結果では約半数の方が、5年以内に再発し再度休職されています。
再発すると、以前より病状が悪化しやすくなります。

そうならない為にも復職の事前の準備がとても重要になってきます。

まずは主治医と復職についてよく話し合いましょう。
その際、復職後に携わる業務内容をきちんと理解してもらうことが大事です。
実際の業務内容を正しく知ると、本当に復職可能かどうか主治医の判断が変わる場合があります。

つぎに人事と話し合いましょう。
人事との話し合いの際に、ネガティブな事を言ってしまうと復職を見送られるのではないかと心配される方もいらっしゃいます。
しかし、復職後に無理をして働いた結果、再休職に至ってしまうケースも想定されます。

率直に自分の今の状態を話し、その上で無理のない労働条件から始めていく事が、一見遠回りに見えますが、安定して働くための近道だと考えられます。

退職する場合は?転職はできるの?

退職する場合は?転職はできるの?

退職する場合は、二つのパターンがあります。

一つ目は休職期間満了で退職する時です。
この場合は休職期間満了を持って労働契約を終了します。
特に退職届を必要としない企業がほとんどですが、退職の手続きは各企業の就業規則によってさまざまです。
一度就業規則を確認しましょう。

もう一つは自己都合による退職です。
この場合は企業に退職を申し出る必要があります。
上司や人事、場合によっては経営者へ申し出ます。
その後、退職届をもって企業に行き手続きを踏むのが一般的です。

退職後の転職活動については、症状の回復をみて慎重に行いましょう。
ある程度働く準備ができていたら、主治医に相談し、近くの公共職業安定所や、転職サイト、転職エージェントなどを利用しながら転職活動を始めてみましょう。

まだ療養が必要な場合は就職を焦らず引き続き療養を優先にする事を忘れてはいけません。
就労や定着をサポートする就労移行支援のサービスを受ける事も有効です。
仕事復帰へ向けてのリハビリをして自分の状態をより就労に近い状態に持っていくことで、就職や定着につながりやすくなります。
(就労移行支援についての詳しい説明は「就労移行支援とは」をご覧ください。)

4.休職期間中の色々な不安は、周囲に相談してみましょう

休職中は色々と考えて不安が出てくると思います。
悩みは様々ありますよね。一人で悶々と考えてしまっていると、症状が悪化してしまう可能性もあります。
その場合は、主治医や専門機関へ相談してみましょう。

復職への不安や心配ごとについては、リワーク施設を利用することで解消することがあります。
リワーク支援は病院や就労移行支援施設、障害者職業センターなどが提供していますので、まずは相談してみましょう。
(リワークプログラムについての詳しい説明は「リワークとは|リワークの内容と利用するメリットを徹底解説!」をご覧ください。)

また、経済面での不安は、まずは市区町村や企業の人事に相談すると良いでしょう。
経済的な不安が軽減されるとより療養に専念することが出来ます。

周囲に相談することで色々な解決策や自分では分からなかった気づきがあります。
色々な機関を利用して無理なく社会復帰出来るといいですね。

石上友梨 (臨床心理士)

監修 : 石上友梨 (臨床心理士)
大学・大学院と心理学を学び警視庁に入庁。
5万人の職員のメンタルヘルスを管理し、カウンセリングや心理検査、
メンタルヘルス講義、拳銃選手のメンタルトレーニングなどを実施。現在は
フリーランスとして心理学に関するライター活動も含めて幅広く活動中。
Webサイト:https://cbt-yoga.com/

 

ニューロワークスのリワーク支援

参考文献
・https://www.jil.go.jp/institute/research/documents/005/research005_4.pdf
・https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040325-13-02.pdf
・https://www.e-shacho.net/kuni/menu.htm
・https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat310/sb3040/r139

写真素材:PIXTA、photoAC